キリストを表現する生活



――――――――――――――聖書の節（回復訳）――――――――――――

ピリピ4:8　最後に、兄弟たちよ、何であれ真実なこと、何であれ誉れあること、

何であれ義なること、何であれ純粋なこと、何であれ愛らしいこと、何であれ好

評なこと、またもし何らかの徳があり、何らかの称賛があるなら、これらをよく

よく考慮しなさい。



―――――――――――――――務めの言葉―――――――――――――――


なおまた、第2章でわたしたちは模範としてのキリストを、また第3章では彼を獲

得する目的でキリストを追い求めることを見ます。キリストを獲得するために、

パウロは他のすべての事柄をちりあくたと見なしました。そうだとしたら、どう

して彼は第4章で人の美徳を高く揚げることができるのでしょうか？　それは、

この章の美徳がキリストご自身以外の何かではないことの、もう一つのしるしで

す。反対に、これらの美徳は、信者たちによって生きられたキリストの表現その

ものでなければなりません。



もし第4章8節に列記された美徳を注意深く考えるなら、わたしたちはそのような

生活を自分自身で生きることができないことを告白しなければならないでしょう。

孔子の倫理的教えは非常に高いものです。しかし、ピリピ人への手紙のここのパ

ウロの教えよりは劣っています。わたしは孔子の「大学」という題の書を学びま

した。しかし、それはパウロによって挙げられた美徳とは比べものになりません。

わたしたち自身でそのような表現を伴うそのような生活を持つことは、確かに不

可能です。こういうわけで、わたしたちは第4章13節に進んで行かなければなり

ません。そこにおいてパウロは言っています、「わたしは、わたしを力づけてく

ださる方の中で、いっさいの事柄を行なうことができるのです」。第4章8節のす

べての美徳は、パウロがその方の中であらゆる事を行なうことができると言った

当のキリストそのものの表現です。ピリピ人への手紙全体の文脈に基づいてわた

したちは、第4章8節の6つの美徳はキリストを生きることの表現であると言うこ

とができます。これは単なる人の美徳ではありません。孔子の教えにしたがって

発展した美徳でさえありません。これらの美徳は、わたしたちが生きる当のキリ

ストそのものの表現です。



―――――――――――――――――――――――――――――――――――

新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、

ウイットネス・リー著「ライフスタディ・ピリピ人への手紙(三)」(1981年版)メ

ッセージ28から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されています。



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