パデセアメールマガジンvol.17-光化学オキシダントについて-
2008/06/03 (Tue) 15:30
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○○○ パデセアメールマガジンVol.17 ○○○
光化学オキシダント(スモッグ)の季節になりました
-日差しが強く、気温が高く、風の弱い日は要注意-
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は巻末をご覧ください。今回のテーマは「光化学オキシダント」です。
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4月から9月は光化学オキシダント(スモッグ)の濃度が高くなりやすい季節です。
今月は光化学オキシダント(スモッグ)についての情報をまとめました。
○光化学オキシダント(スモッグ)とは
光化学オキシダントは、工場や自動車から排出される窒素酸化物(NOx)、
揮発性有機化合物(VOC)などの汚染物質が、太陽光線の照射を受けて光化学反応を
おこすことにより発生する二次的な汚染物質です。日差しが強く、気温が高く、
風の弱い日に発生しやすいことがわかっています。光化学オキシダントの主成分
(90%以上)はオゾン(O3)です。光化学オキシダント濃度が高くなり、空が白く
「もや」がかかったような状態を「光化学スモッグ」といいます。
ある濃度以上になると「目がチカチカする、喉が痛くなる、せきが出る、息苦しい、
吐き気がする」などの症状が現れることがあります。
○光化学オキシダント濃度が高くなった時の行政の対応
光化学オキシダントの環境基準は0.06ppm(1時間値)以下です。
光化学オキシダントの濃度が高くなった時の行政の対応を、大気汚染防止法では
次のように定めています。
<光化学オキシダント注意報の発令>
光化学オキシダント濃度の1時間値が、0.12ppm以上で気象条件からみてその
状態が継続すると考えられた場合に都道府県知事が発令します。都道府県知事は、
一般住民に周知を行なうとともに、工場・事業場などに対してばい煙やVOCの
排出量の削減、自動車の使用者に対して運転の自主的制限について協力を求める
ことになっています。
<光化学オキシダント警報の発令>
各都道府県が独自に定めているもので、一般的には光化学オキシダント濃度の
1時間値が0.24ppm以上(一部の県では別の数値を設定)になり、気象条件からみて
その状態が継続すると考えられた場合に都道府県知事が発令します。工場・事業場
などに対してばい煙やVOCの排出量の削減や施設の使用制限、車の運行については
都道府県公安委員会に対して自動車の運行制限を要請することになっています。
○光化学オキシダント注意報等の発令状況
光化学オキシダント注意報等の発令は、気象条件等にも影響されるため、年に
より増減しています。過去5年間で「警報」が発令されたのは、平成17年9月の
埼玉県の1件のみでした。
一方、「注意報」の発令状況は、平成19年では発令都道府県数:28 発令延べ日数:
220日でした。過去5年間で200日を超えたのは平成19年のみです。
また、過去5年間の発令延べ日数を都道府県別に見ると、埼玉県、神奈川県、
東京都、千葉県、大阪府、茨城県に多い傾向となっています。なお、平成18年
では長崎県、熊本県、平成19年では新潟県、大分県に初めて注意報の発令が
ありました。月別にみると、6,7,8,9月における日数が多くなっています。
○被害の状況
光化学オキシダント(スモッグ)によると思われる被害の届出人数は、平成17年
1,495人、平成18年289人、平成19年1,910人となっています。
大部分は、小中学校における屋外での活動中に発生しています。
被害症状としては、目やのどに関する症状が多く、休息、洗顔、うがい等により
回復しています。19年では数名が病院で診察を受けましたが、入院治療を要する
ような重症の被害者はいませんでした。
○日本における光化学オキシダント対策と越境汚染の推計
光化学オキシダントの主な原因物質は窒素酸化物(NOx)、揮発性有機化合物(VOC)
です。日本では、大気汚染防止法や自動車NOx・PM法により窒素酸化物(NOx)、
揮発性有機化合物(VOC)の発生源からの排出抑制対策が進められています。
日本ではこのような対策が進められていますが、国立環境研究所によるシミュレーション
について以下の新聞報道が最近ありました。これによると
“2007年5月8,9日に観測された光化学スモッグを対象に、中国、日本の大気汚染物質の
排出量、風の状態、気温などを基に独自に開発したモデルで試算した結果によると、
「北日本を除く地域で、中国からの汚染物質の影響が25%以上になる」
と推計された。”と報じています。
最近光化学オキシダント注意報の発令が広域化したことや発令延べ日数が200日を
上回ったことなどは、中国からの越境汚染の影響があるとの見方があります。
○私たちは光化学オキシダント注意報が発令されたらどうしたらよいか
・屋外での激しい運動は避け、出来るだけ屋内で過ごす
・屋内でもなるべく窓やカーテンを閉める
・症状が現れた時は、洗顔、洗眼、うがいを十分に行い屋内で休息する
・症状が回復しない時は、医師の診断を受ける
等の注意が必要です。
なお、光化学オキシダント注意報・警報発令状況は環境省大気汚染物質広域監視システム
(そらまめ君:そらをまめに監視することからついた愛称)で確認することが出来ます。
http://sora.taiki.go.jp/
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エコ検定対策セミナー公開コース開催受付中です
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2007年第3回eco検定対策セミナー受講者の合格率は98.5%でした。
今年は、第4回の試験に向けて今までの対策セミナーのほかに模擬試験を中心と
した直前対策セミナー(半日)を実施します。
・対策セミナー (1日コース)開催日:6月18日(水)
・直前対策セミナー(半日コース)開催日:7月5日(土)
詳細は、下記をご参照ください。
http://www.pdca.co.jp/ecoken/seminar/index.html
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★エコ検定通信教育申込受付中
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2008年度試験にむけて、エコ検定の通信教育の受付中です。
詳細は、下記をご参照ください。
http://www.pdca.co.jp/ecoken/correspondence.html
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<参考:エコ検定試験情報>
※次回試験日は7/20(日)です。
申込期間は5/7~6/6ですので、ご注意ください。
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株式会社 パデセア 代表取締役 黒柳要次
東京都中央区新川1-22-12ニッテイビル4F
TEL 03-5541-6281 FAX 03-5541-1166
http://www.pdca.co.jp/ email:info@pdca.co.jp
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今月は光化学オキシダント(スモッグ)についての情報をまとめました。
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光化学オキシダントは、工場や自動車から排出される窒素酸化物(NOx)、
揮発性有機化合物(VOC)などの汚染物質が、太陽光線の照射を受けて光化学反応を
おこすことにより発生する二次的な汚染物質です。日差しが強く、気温が高く、
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○光化学オキシダント濃度が高くなった時の行政の対応
光化学オキシダントの環境基準は0.06ppm(1時間値)以下です。
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次のように定めています。
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排出量の削減、自動車の使用者に対して運転の自主的制限について協力を求める
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各都道府県が独自に定めているもので、一般的には光化学オキシダント濃度の
1時間値が0.24ppm以上(一部の県では別の数値を設定)になり、気象条件からみて
その状態が継続すると考えられた場合に都道府県知事が発令します。工場・事業場
などに対してばい煙やVOCの排出量の削減や施設の使用制限、車の運行については
都道府県公安委員会に対して自動車の運行制限を要請することになっています。
○光化学オキシダント注意報等の発令状況
光化学オキシダント注意報等の発令は、気象条件等にも影響されるため、年に
より増減しています。過去5年間で「警報」が発令されたのは、平成17年9月の
埼玉県の1件のみでした。
一方、「注意報」の発令状況は、平成19年では発令都道府県数:28 発令延べ日数:
220日でした。過去5年間で200日を超えたのは平成19年のみです。
また、過去5年間の発令延べ日数を都道府県別に見ると、埼玉県、神奈川県、
東京都、千葉県、大阪府、茨城県に多い傾向となっています。なお、平成18年
では長崎県、熊本県、平成19年では新潟県、大分県に初めて注意報の発令が
ありました。月別にみると、6,7,8,9月における日数が多くなっています。
○被害の状況
光化学オキシダント(スモッグ)によると思われる被害の届出人数は、平成17年
1,495人、平成18年289人、平成19年1,910人となっています。
大部分は、小中学校における屋外での活動中に発生しています。
被害症状としては、目やのどに関する症状が多く、休息、洗顔、うがい等により
回復しています。19年では数名が病院で診察を受けましたが、入院治療を要する
ような重症の被害者はいませんでした。
○日本における光化学オキシダント対策と越境汚染の推計
光化学オキシダントの主な原因物質は窒素酸化物(NOx)、揮発性有機化合物(VOC)
です。日本では、大気汚染防止法や自動車NOx・PM法により窒素酸化物(NOx)、
揮発性有機化合物(VOC)の発生源からの排出抑制対策が進められています。
日本ではこのような対策が進められていますが、国立環境研究所によるシミュレーション
について以下の新聞報道が最近ありました。これによると
“2007年5月8,9日に観測された光化学スモッグを対象に、中国、日本の大気汚染物質の
排出量、風の状態、気温などを基に独自に開発したモデルで試算した結果によると、
「北日本を除く地域で、中国からの汚染物質の影響が25%以上になる」
と推計された。”と報じています。
最近光化学オキシダント注意報の発令が広域化したことや発令延べ日数が200日を
上回ったことなどは、中国からの越境汚染の影響があるとの見方があります。
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・屋内でもなるべく窓やカーテンを閉める
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等の注意が必要です。
なお、光化学オキシダント注意報・警報発令状況は環境省大気汚染物質広域監視システム
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今年は、第4回の試験に向けて今までの対策セミナーのほかに模擬試験を中心と
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・直前対策セミナー(半日コース)開催日:7月5日(土)
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<参考:エコ検定試験情報>
※次回試験日は7/20(日)です。
申込期間は5/7~6/6ですので、ご注意ください。
詳細は東京商工会議所検定センターまで http://www.kentei.org/
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株式会社 パデセア 代表取締役 黒柳要次
東京都中央区新川1-22-12ニッテイビル4F
TEL 03-5541-6281 FAX 03-5541-1166
http://www.pdca.co.jp/ email:info@pdca.co.jp
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