パデセアメールマガジンVol.29- カーボンフットプリント制度の導入-
2009/04/03 (Fri) 16:30
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○○○ パデセアメールマガジンVol.29 ○○○
カーボンフットプリントの導入に向けての準備が進む
―制度の指針公表、試行品の試験販売―
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本メルマガは、弊社ホームページからのお申し込みがあった方、セミナー等に
参加されメルマガを希望された方に送付しています。メルマガの配信解除方法
は巻末をご覧ください。今回のテーマは「カーボンフットプリント制度の導入」
です。
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製造から廃棄までの過程で排出される温室効果ガス排出量をCO2量に換算し
て商品に表示する「カーボンフットプリント制度」の導入に向けた準備が進ん
でいます。
経済産業省は、カーボンフットプリント制度の構築に向けた取り組みを進めて
おり、本制度の運用方法を定めた基本ルール(指針)を3月に公表しました。
一方、カーボンフットプリントの実用化・普及に向けた活動の一環として、
CO2排出量を表示した商品の試験販売が3月上旬から東京都内などのスーパー
など15店舗で行なわれました。
1.カーボンフットプリント制度の定義及び意義
経済産業省が公表した指針では、カーボンフットプリント制度を「商品・
サービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体
を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2量に換算して、商品やサービ
スに簡易な方法で分かりやすく表示する仕組み」と定義しています。
CO2排出量が商品やサービスに表示されることは、CO2排出量の「見える化」
の有力な一つの手段であり、それにより私たち消費者は、消費、使用、廃棄・
リサイクル段階の排出量を自覚し、排出量のより少ない商品の購買を選択する
ことができます。また、事業者にとっては、排出量の表示により、自らの地球
温暖化防止対策を消費者にアピールすることができ、低炭素社会における自社
製品の競争力の向上につながることになります。
このように、カーボンフットプリント制度は、産業界が商品にCO2排出量を
表示する、これをもとに私たち消費者が消費行動を変革する、この行動を通じ
て地球温暖化防止に向けた取り組みを、産業界、消費者が一体となって行うこ
とを目的としています。
2.カーボンフットプリント制度の導入が期待される商品及びサービス分野
指針では次のように述べています。
(1)まず、日常的に購入(商品選択)の機会が多い日用品などの非耐久消費財か
ら導入する。
(2)耐久消費財においても、既存のLCA(ライフサイクルアセスメント)手法に
よる算定が行なわれているものから早期に導入し、将来的にはそれ以外にも
導入を検討する。これによって、耐久消費財の環境面における競争力強化に
本制度が戦略的に活用されることが期待される。
(3)サービス分野については、運輸・民生業務部門などにおいて検討を進める。
3.試行品の試験販売
「カーボンフットプリント商品」の試験販売が、商品に統一マークを添付し
3月中の期間限定で行なわれました。消費者の制度への意識調査、認知度のアップ
が目的です。
実施エリアは東京都内、京都府内、埼玉県内、愛知県内の一部店舗でした。対象
商品は、日清食品の「チキンラーメン(1食、5食パック)」、カゴメの「カゴメ
トマトジュース」、カルビーの「ポテトチップス コンソメパンチ」、コクヨの
「キャンパスノート セミB5サイズ」、ファミリーマートの「霧島の天然水500mlPET」、
ライオンの「デンタークリアMAX」など19品目でした。
試験販売と並行して、カーボンフットプリント制度への消費者の認知度を調べる
ためのアンケートも店頭やウェブ上で実施されました。経済産業省は、その調査
結果により消費者意識を把握し、来年度以降行なう市場導入事業の内容に反映さ
せたいと考えています。
カーボンフットプリント制度は来年度から試行事業として始ります。参加企業は
商品の種類毎にCO2排出基準を定め、経済産業省と農林水産省が設ける第三者委員
会の認定を受ける必要があります。実際に認定マークを付けた商品は、今夏にも店
頭に出回る見通しです。
4.海外の動向
カーボンフットプリントの取り組みはヨーロッパを中心として広がっています。
・イギリスでは世界でいち早く政府が中心となってカーボンフットプリントの算定・
表示ガイドラインを策定し、民間企業20社でパイロットプロジェクトを行なって
いる。(対象商品:ポテトチップス、ジュース、シャンプー、Tシャツ、電球など)
・フランスでは、現在政府が算定・表示について一般原則を策定中。
・スイスでは、カーボンフットプリントのトップランナー製品への認定ラベリングを
実施。
・ドイツでは、政府によるカーボンフットプリントの算定方法の検討、民間企業での
カーボンフットプリント算定のパイロットプロジェクトが始っている。
(対象商品:トイレットペーパー、断熱材、コーヒー、インスタント食品など)
・韓国では、環境ラベル(CooL Label)制度の一つとして、ジュース、シャンプー、
洗濯機、航空サービスなどについてパイロット認証を実施。
・ISO(国際標準化機構)では、制度のルールの国際標準化の検討を始めており、
2011年11月に国際規格を発行する見通しとなっている。
以 上
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★エコ検定対策セミナー公開コース(3種)受付開始しました
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7月26日のエコ検定試験に向けて、今年から新たに「入門セミナー」を計画しました。
重要ポイントを解説する「対策セミナー」、模擬テスト中心の「模擬テスト&解説
セミナー」と併せて最適なセミナーをご検討ください。
【e-0】入門セミナー:5月16日(土)
【e-1】対策セミナー:7月5日(日)
【e-2】模擬テスト&解説セミナー:7月11日(土)
詳細は、HPをご参照ください。
http://pdca.co.jp/index.html
☆「エコ検定対策通信教育」は随時受付中です。
http://pdca.co.jp/ecoken/correspondence.html
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(参考)第1回環境ビジネスセミナーが開催されます:4月16日(木)
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4月16日(木曜日)午後2時から「第1回環境ビジネスセミナー」が開催されます。
主催は、エコ実践塾コンソーシアムで、入場は無料です。
詳細はこちらまで
http://semi.newsmedia.jp
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株式会社 パデセア 代表取締役 黒柳要次
〒102-0082
東京都千代田区一番町13番地 KGビル3F
03-5226-6721(TEL)/03-5226-6723(FAX)
http://www.pdca.co.jp
e-mail info@pdca.co.jp
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おり、本制度の運用方法を定めた基本ルール(指針)を3月に公表しました。
一方、カーボンフットプリントの実用化・普及に向けた活動の一環として、
CO2排出量を表示した商品の試験販売が3月上旬から東京都内などのスーパー
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1.カーボンフットプリント制度の定義及び意義
経済産業省が公表した指針では、カーボンフットプリント制度を「商品・
サービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体
を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2量に換算して、商品やサービ
スに簡易な方法で分かりやすく表示する仕組み」と定義しています。
CO2排出量が商品やサービスに表示されることは、CO2排出量の「見える化」
の有力な一つの手段であり、それにより私たち消費者は、消費、使用、廃棄・
リサイクル段階の排出量を自覚し、排出量のより少ない商品の購買を選択する
ことができます。また、事業者にとっては、排出量の表示により、自らの地球
温暖化防止対策を消費者にアピールすることができ、低炭素社会における自社
製品の競争力の向上につながることになります。
このように、カーボンフットプリント制度は、産業界が商品にCO2排出量を
表示する、これをもとに私たち消費者が消費行動を変革する、この行動を通じ
て地球温暖化防止に向けた取り組みを、産業界、消費者が一体となって行うこ
とを目的としています。
2.カーボンフットプリント制度の導入が期待される商品及びサービス分野
指針では次のように述べています。
(1)まず、日常的に購入(商品選択)の機会が多い日用品などの非耐久消費財か
ら導入する。
(2)耐久消費財においても、既存のLCA(ライフサイクルアセスメント)手法に
よる算定が行なわれているものから早期に導入し、将来的にはそれ以外にも
導入を検討する。これによって、耐久消費財の環境面における競争力強化に
本制度が戦略的に活用されることが期待される。
(3)サービス分野については、運輸・民生業務部門などにおいて検討を進める。
3.試行品の試験販売
「カーボンフットプリント商品」の試験販売が、商品に統一マークを添付し
3月中の期間限定で行なわれました。消費者の制度への意識調査、認知度のアップ
が目的です。
実施エリアは東京都内、京都府内、埼玉県内、愛知県内の一部店舗でした。対象
商品は、日清食品の「チキンラーメン(1食、5食パック)」、カゴメの「カゴメ
トマトジュース」、カルビーの「ポテトチップス コンソメパンチ」、コクヨの
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4.海外の動向
カーボンフットプリントの取り組みはヨーロッパを中心として広がっています。
・イギリスでは世界でいち早く政府が中心となってカーボンフットプリントの算定・
表示ガイドラインを策定し、民間企業20社でパイロットプロジェクトを行なって
いる。(対象商品:ポテトチップス、ジュース、シャンプー、Tシャツ、電球など)
・フランスでは、現在政府が算定・表示について一般原則を策定中。
・スイスでは、カーボンフットプリントのトップランナー製品への認定ラベリングを
実施。
・ドイツでは、政府によるカーボンフットプリントの算定方法の検討、民間企業での
カーボンフットプリント算定のパイロットプロジェクトが始っている。
(対象商品:トイレットペーパー、断熱材、コーヒー、インスタント食品など)
・韓国では、環境ラベル(CooL Label)制度の一つとして、ジュース、シャンプー、
洗濯機、航空サービスなどについてパイロット認証を実施。
・ISO(国際標準化機構)では、制度のルールの国際標準化の検討を始めており、
2011年11月に国際規格を発行する見通しとなっている。
以 上
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★エコ検定対策セミナー公開コース(3種)受付開始しました
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7月26日のエコ検定試験に向けて、今年から新たに「入門セミナー」を計画しました。
重要ポイントを解説する「対策セミナー」、模擬テスト中心の「模擬テスト&解説
セミナー」と併せて最適なセミナーをご検討ください。
【e-0】入門セミナー:5月16日(土)
【e-1】対策セミナー:7月5日(日)
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詳細は、HPをご参照ください。
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(参考)第1回環境ビジネスセミナーが開催されます:4月16日(木)
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4月16日(木曜日)午後2時から「第1回環境ビジネスセミナー」が開催されます。
主催は、エコ実践塾コンソーシアムで、入場は無料です。
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株式会社 パデセア 代表取締役 黒柳要次
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