○○○パデセアメールマガジンVol.158○○○「マイクロプラスチック」
2018/11/06 (Tue) 12:37
○○○パデセアメールマガジンVol.158○○○
広がるマイクロプラスチック
~人が摂食している事も明らかに~
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当社メンバーと名刺交換をさせて頂いた方に送付しています。
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○2018年9月の問題収録!環境法令検定公式問題集最新版 発売中!
https://www.ecohourei.jp/textbook/#mondaishu
○1月12日実施 環境法令検定対策セミナー 受付中!
http://www.ecohourei.jp/seminar-submit/
○12月のeco検定向け 受験対策セミナー お申込み受付中!
https://www.kentei.org/eco/seminar.html
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特集:広がるマイクロプラスチック
~人が摂食している事も明らかに~
◆人はもうプラスチックを食べている
マイクロプラスチックとは、環境中に放出されている微細なプラ
スチックを指します。どの程度の大きさからマイクロプラスチック
と呼ぶかは定まっていませんが、国連海洋汚染専門家会議では5mm
以下のプラスチックをマイクロプラスチックと定義しています。
今、このマイクロプラスチックが世界中の海、そしてそこで暮らす
生物の体内に広がっている事が明らかになっています。
2018年10月、オーストリアの研究者は人間の便からマイクロプラ
スチックが発見されたと発表しました。これは予備的研究のため
被験者数は8名のみですが、ヨーロッパ各国の7名に加え日本人1名が
含まれています。この8名の便から全てマイクロプラスチックが発見
されました。マイクロプラスチックが人間の体内に取り込まれている
証拠が発見されたのは始めてということです。
プラスチックは生分解性がありませんから、一度海に流出したら
そのまま数十年~数百年の単位で海中にとどまり続けます。細かく
分解される事はあっても、あくまでプラスチックであり続け、どん
どん蓄積されます。2016年1月の世界経済フォーラム年次総会
(ダボス会議)では、毎年少なくとも800万トンのプラスチックが
海に流出しており、2050年までには海の魚の総重量よりも海中の
プラスチックの重量が上回るとの試算が報告されました。
◆マイクロプラスチックの発生源と対策
マイクロプラスチックには大きく3つの発生源があります。
第一に、最初から5mm以下の粒子として生産されたプラスチック
です。化粧品や歯磨き粉に含まれる「スクラブ」と呼ばれる研磨
粒子が主要な発生源となります。日本では「海岸漂着物処理推進法」
が2018年6月に改正され、メーカーに対してスクラブの使用を抑制
する努力義務が設けられました。業界では大手メーカーを中心に
生分解性スクラブへの転換が行われています。
第二に、ペットボトル等のより大きなプラスチックが、分解され
てマイクロプラスチックになるものです。川を流れて海に至った
プラスチックは、紫外線に分解され、波に削られたり生物にかじ
られたりして小さな粒子となります。1枚のポリ袋が数千個の
マイクロプラスチックに分かれるとも言われています。
10月19日に環境省が発表した「レジ袋有料化」の方針は、マイ
クロプラスチック対策を念頭に置いたものでもあります。飲食
チェーンの間でプラスチックストロー削減の動きが広まり、海外
では商店におけるポリ袋の使用を禁止している国もあるなど、海洋
環境のためのプラスチック使用削減は世界的な動きとなりつつあり
ます。
第三に、化学繊維の衣料から洗濯によって流出する繊維です。
これについては有効な対策が難しく、まだ目立った対策は行われて
いません。
◆有害性は未知数だが、まずは対策を
マイクロプラスチックはPCB(ポリ塩化ビフェニル)や各種環境
ホルモンなどの有害な化学物質を強く吸着する事が分かっています。
その濃度は、周囲の海水の数十万~百万倍にも達するとされます。
またマイクロプラスチックを多くの生物(先述の通り、ヒトも含む)
が食べている事も明らかです。ただし、摂食されたマイクロプラス
チックがどの程度内蔵に取り込まれているのか、マイクロプラス
チックは生態系にどのような影響を及ぼすのかは、研究途上の段階
にあります。動物への悪影響に関する研究結果は集まりつつあります
が、ヒトに与える悪影響は、ほとんど未知数です。
しかし、環境保護に関する重要な考え方である「予防原則」
―大きな悪影響を及ぼす可能性がある問題は、科学的に不確実な
部分があっても、対策を取るべきである―に基づき、世界は確実に
プラスチックの使用を減らす方向に向かっています。「どの程度
有害なのか明らかではない」という事は、「極めて有害かもしれ
ない」という事なのです。
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広がるマイクロプラスチック
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特集:広がるマイクロプラスチック
~人が摂食している事も明らかに~
◆人はもうプラスチックを食べている
マイクロプラスチックとは、環境中に放出されている微細なプラ
スチックを指します。どの程度の大きさからマイクロプラスチック
と呼ぶかは定まっていませんが、国連海洋汚染専門家会議では5mm
以下のプラスチックをマイクロプラスチックと定義しています。
今、このマイクロプラスチックが世界中の海、そしてそこで暮らす
生物の体内に広がっている事が明らかになっています。
2018年10月、オーストリアの研究者は人間の便からマイクロプラ
スチックが発見されたと発表しました。これは予備的研究のため
被験者数は8名のみですが、ヨーロッパ各国の7名に加え日本人1名が
含まれています。この8名の便から全てマイクロプラスチックが発見
されました。マイクロプラスチックが人間の体内に取り込まれている
証拠が発見されたのは始めてということです。
プラスチックは生分解性がありませんから、一度海に流出したら
そのまま数十年~数百年の単位で海中にとどまり続けます。細かく
分解される事はあっても、あくまでプラスチックであり続け、どん
どん蓄積されます。2016年1月の世界経済フォーラム年次総会
(ダボス会議)では、毎年少なくとも800万トンのプラスチックが
海に流出しており、2050年までには海の魚の総重量よりも海中の
プラスチックの重量が上回るとの試算が報告されました。
◆マイクロプラスチックの発生源と対策
マイクロプラスチックには大きく3つの発生源があります。
第一に、最初から5mm以下の粒子として生産されたプラスチック
です。化粧品や歯磨き粉に含まれる「スクラブ」と呼ばれる研磨
粒子が主要な発生源となります。日本では「海岸漂着物処理推進法」
が2018年6月に改正され、メーカーに対してスクラブの使用を抑制
する努力義務が設けられました。業界では大手メーカーを中心に
生分解性スクラブへの転換が行われています。
第二に、ペットボトル等のより大きなプラスチックが、分解され
てマイクロプラスチックになるものです。川を流れて海に至った
プラスチックは、紫外線に分解され、波に削られたり生物にかじ
られたりして小さな粒子となります。1枚のポリ袋が数千個の
マイクロプラスチックに分かれるとも言われています。
10月19日に環境省が発表した「レジ袋有料化」の方針は、マイ
クロプラスチック対策を念頭に置いたものでもあります。飲食
チェーンの間でプラスチックストロー削減の動きが広まり、海外
では商店におけるポリ袋の使用を禁止している国もあるなど、海洋
環境のためのプラスチック使用削減は世界的な動きとなりつつあり
ます。
第三に、化学繊維の衣料から洗濯によって流出する繊維です。
これについては有効な対策が難しく、まだ目立った対策は行われて
いません。
◆有害性は未知数だが、まずは対策を
マイクロプラスチックはPCB(ポリ塩化ビフェニル)や各種環境
ホルモンなどの有害な化学物質を強く吸着する事が分かっています。
その濃度は、周囲の海水の数十万~百万倍にも達するとされます。
またマイクロプラスチックを多くの生物(先述の通り、ヒトも含む)
が食べている事も明らかです。ただし、摂食されたマイクロプラス
チックがどの程度内蔵に取り込まれているのか、マイクロプラス
チックは生態系にどのような影響を及ぼすのかは、研究途上の段階
にあります。動物への悪影響に関する研究結果は集まりつつあります
が、ヒトに与える悪影響は、ほとんど未知数です。
しかし、環境保護に関する重要な考え方である「予防原則」
―大きな悪影響を及ぼす可能性がある問題は、科学的に不確実な
部分があっても、対策を取るべきである―に基づき、世界は確実に
プラスチックの使用を減らす方向に向かっています。「どの程度
有害なのか明らかではない」という事は、「極めて有害かもしれ
ない」という事なのです。
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