◇◇◇パデセアメールマガジンVol.178◇◇◇「コロナ禍におけるESG投資拡大」
2020/07/07 (Tue) 14:00
◇◇◇パデセアメールマガジンVol.178◇◇◇
コロナ禍におけるESG投資拡大
~新たな時代の社会貢献とは~
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○2020年7月12日 環境法令検定対策セミナー 間もなく締切!
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○2020年3~4月実施の問題掲載
環境法令検定公式問題集2020年春夏版 発売中!
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特集:コロナ禍におけるESG投資拡大
~新たな時代の社会貢献とは~
ESGとは、
・E:Environmental 環境
・S:Social 社会
・G:corporate Gavernance コーポレートガバナンス(企業統治)
の略。従来のように企業の業績・収支のみを見るのではなく、以上
の3点を含めて投融資先を選別する投資行動「ESG投資」が、機関
投資家を中心にここ数年急速に規模を拡大してきました。欧州や
カナダでは運用資産全体に占めるESG投資の割合は約50%にのぼり、
オーストラリア・ニュージーランドでは60%を上回ります。日本
でもESG投資の割合は2016年のわずか3.4%から2018年には18.3%と
なっており、急速に拡大を続けています。(2018年、GSIA調査)
ESGに配慮した企業は、公害発生などの企業の存続に関わる事態
を引き起こすリスクが少なく、いわば持続可能性が高い企業と
言えます。長期的な投資先としてはこうした企業の方が有利、
というのが、ESG投資を行う基本的な考え方です。
◆コロナ禍でなお拡大するESG投資
2020年上半期、ESG投資は更にその規模を拡大しています。国際
金融協会(IIF)によると、2020年の初めから4月8日までに
ESG関連のETF(上場投資信託)に流入した資金は約510億
ドルにのぼり、すでに2019年の年間資金流入額を約3割上回って
います。ESG投資の対象となっている企業の株価は、コロナショック
による株安時には下げ止まり、その後の株価回復時には他の企業
より回復する傾向にあり、堅調な投資対象として人気を集めたと
見られています。
一方で、企業はESG投資の「S」、すなわち社会面の配慮を維持
するのが難しくなりつつあります。コロナ禍で多くの企業の業績
が悪化し、社会貢献のための予算がカットされる例が相次いで
います。4月に日本NPOセンターが約1,000のNPO法人を対象に実施
した調査では、76%のNPO法人がコロナ禍による経営への影響が
「現在出ている」または「今後影響が出る」と答えています。
更に、ESGのS(Social/社会)は社外への貢献だけを見るもの
ではなく、社員への福祉も含まれています。業績悪化に伴う従業
員の報酬削減や解雇により、ESG評価が下がる企業が現れ始めて
います。
一方で機関投資家の間では、ESG投資の投資先を選択するにあたり、
社会面をより重視する傾向が見られます。企業は景気後退の中で
より社会に貢献できる企業になるという、極めて難しい課題に直面
しています。
◆社会貢献も、収益拡大も
この難題を解決するにはどうすればよいでしょう。ヒントとなる
1つの先例を見てみましょう。
イギリス・オランダの日用品大手ユニリーバは、2002年にインド
で「手洗い」を普及するキャンペーンを開始しました。当時の
インドには石鹸で手を洗う習慣を持つ人々が少なく、このために
下痢が蔓延していました。ユニリーバ社は学校を回って紙芝居など
で病原菌の有害性と石鹸の有効性を教え、まずは変化に柔軟な子供
たちに石鹸で手を洗う事の大切さを知ってもらいました。また、
農村部の女性たちにビジネスの基礎教育を行い、個人事業主として
同社の石鹸などを訪問販売や店舗で販売してもらう体制を整えまし
た。これによりインドではユニリーバ社の石鹸が普及し、インド
農村部の衛生面を改善し、農村部の女性の所得向上に貢献し、
しかも安定した市場と販売体制の構築に成功したのです。
このような社会貢献と収益拡大を両立したビジネスモデルで
あれば、景気低迷期においても取り組みやすく、低下しがちな「S」
の評価を上向かせる事が可能です。
コロナ禍によって社会の常識は変化し、コロナウイルスとうまく
折り合いをつけて生きていく社会がニューノーマル(新常態)に
なろうとしています。厳しい状況下でも知恵と工夫で社会に貢献
できる企業が、新たな時代に求められています。
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ですが、以下のメールアドレスまでご連絡お願い致します。
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株式会社 パデセア 代表取締役 黒柳要次
東京都千代田区一番町23-2 千代田一番町ビル1階
※テレワーク化のためご連絡はメールでお願いします。
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~新たな時代の社会貢献とは~
ESGとは、
・E:Environmental 環境
・S:Social 社会
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の略。従来のように企業の業績・収支のみを見るのではなく、以上
の3点を含めて投融資先を選別する投資行動「ESG投資」が、機関
投資家を中心にここ数年急速に規模を拡大してきました。欧州や
カナダでは運用資産全体に占めるESG投資の割合は約50%にのぼり、
オーストラリア・ニュージーランドでは60%を上回ります。日本
でもESG投資の割合は2016年のわずか3.4%から2018年には18.3%と
なっており、急速に拡大を続けています。(2018年、GSIA調査)
ESGに配慮した企業は、公害発生などの企業の存続に関わる事態
を引き起こすリスクが少なく、いわば持続可能性が高い企業と
言えます。長期的な投資先としてはこうした企業の方が有利、
というのが、ESG投資を行う基本的な考え方です。
◆コロナ禍でなお拡大するESG投資
2020年上半期、ESG投資は更にその規模を拡大しています。国際
金融協会(IIF)によると、2020年の初めから4月8日までに
ESG関連のETF(上場投資信託)に流入した資金は約510億
ドルにのぼり、すでに2019年の年間資金流入額を約3割上回って
います。ESG投資の対象となっている企業の株価は、コロナショック
による株安時には下げ止まり、その後の株価回復時には他の企業
より回復する傾向にあり、堅調な投資対象として人気を集めたと
見られています。
一方で、企業はESG投資の「S」、すなわち社会面の配慮を維持
するのが難しくなりつつあります。コロナ禍で多くの企業の業績
が悪化し、社会貢献のための予算がカットされる例が相次いで
います。4月に日本NPOセンターが約1,000のNPO法人を対象に実施
した調査では、76%のNPO法人がコロナ禍による経営への影響が
「現在出ている」または「今後影響が出る」と答えています。
更に、ESGのS(Social/社会)は社外への貢献だけを見るもの
ではなく、社員への福祉も含まれています。業績悪化に伴う従業
員の報酬削減や解雇により、ESG評価が下がる企業が現れ始めて
います。
一方で機関投資家の間では、ESG投資の投資先を選択するにあたり、
社会面をより重視する傾向が見られます。企業は景気後退の中で
より社会に貢献できる企業になるという、極めて難しい課題に直面
しています。
◆社会貢献も、収益拡大も
この難題を解決するにはどうすればよいでしょう。ヒントとなる
1つの先例を見てみましょう。
イギリス・オランダの日用品大手ユニリーバは、2002年にインド
で「手洗い」を普及するキャンペーンを開始しました。当時の
インドには石鹸で手を洗う習慣を持つ人々が少なく、このために
下痢が蔓延していました。ユニリーバ社は学校を回って紙芝居など
で病原菌の有害性と石鹸の有効性を教え、まずは変化に柔軟な子供
たちに石鹸で手を洗う事の大切さを知ってもらいました。また、
農村部の女性たちにビジネスの基礎教育を行い、個人事業主として
同社の石鹸などを訪問販売や店舗で販売してもらう体制を整えまし
た。これによりインドではユニリーバ社の石鹸が普及し、インド
農村部の衛生面を改善し、農村部の女性の所得向上に貢献し、
しかも安定した市場と販売体制の構築に成功したのです。
このような社会貢献と収益拡大を両立したビジネスモデルで
あれば、景気低迷期においても取り組みやすく、低下しがちな「S」
の評価を上向かせる事が可能です。
コロナ禍によって社会の常識は変化し、コロナウイルスとうまく
折り合いをつけて生きていく社会がニューノーマル(新常態)に
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