◇◇◇パデセアメールマガジンVol.221◇◇◇「グリーンウォッシュ」
2024/03/05 (Tue) 13:00
◇◇◇パデセアメールマガジンVol.221◇◇◇
うわべだけのエコ~グリーンウォッシュ~
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2024年3月環境法令検定実施中!お申込はお早めに!
https://ecohourei.jp/submit/
「環境法令検定公式問題集 2023~2024年秋冬版」発売中!
https://ecohourei.jp/2023/09/28/355/
eco検定最新テキスト対応の参考書&模擬問題
「eco検定ポイント集中レッスン」改定13版 発売中!
https://direct.gihyo.jp/view/item/000000003063
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特集:うわべだけのエコ~グリーンウォッシュ~
企業や人々の環境意識が高まるにつれ、環境に配慮した
製品・サービスに人気が集まるようになってきています。
これ自体は歓迎すべき事ですが、「環境に良いほど売れる」
という風潮は、新たな社会問題「グリーンウォッシュ」を
生み出しました。
◆グリーンウォッシュとは何か?
グリーンウォッシュとは、必ずしも環境に良いとはいえない商品
やサービスを、あたかも良さそうに見せかけることを指し
ます。これは「グリーン」(環境に配慮した)と「ホワイト
ウォッシュ」(うわべを取り繕う)を組み合わせた造語で、
消費者の誤解を招く表現を用いて、「この商品やサービスは
環境に良い」と思わせる手法です。
パッケージに緑の木々が描かれ、「天然由来の成分」と
書かれた商品があるとします。いかにも「eco」を感じ
させる外見です。しかしその天然由来成分は、環境に配慮
した方法で採取されたものでしょうか、それとも実際には
生物多様性を犠牲にして作った畑で採取されたもので
しょうか? 後者のような商品がグリーンウォッシュです。
グリーンウォッシュ製品を購入した消費者は、知らない
うちに環境破壊に加担してしまう事になります。「環境」
の名のもとに環境負荷の大きい商品に人気が集まる事は、
環境のためにもなりません。またグリーンウォッシュとの
指摘を受けた企業は信頼度が下がり、投資家からの評価も
落とすことになるため、長期的には企業の利益を損なう
ものでもあります。
◆グリーンウォッシュの事例
グリーンウォッシュと指摘された具体的な事例を観て
みましょう。
ヨーロッパのある航空会社は、2019年に「ヨーロッパで
最も温室効果ガス排出量の少ない航空会社」という旨の
広告を出しましたが、他社と比べ排出量が最小とする根拠が
不明瞭であったため、イギリスの広告自主規制機関ASAは
2020年に放送を禁止しました。
2019年、英国ではある飲食チェーンがストローを「100%
リサイクル可能な」紙製に切り替えました。しかしこの
ストローは実はリサイクルが困難で廃棄されているとの内部
文書が流出、批判を浴びました。
近年投資額を大きく伸ばしているESG投資でもグリーン
ウォッシュが問題となっており、「ESG投資信託」を謳い
ながら、ESGへの配慮が不足した投資先へ投資している投資
商品などが指摘されています。米国のSEC(証券取引委員会)
は、大手銀行の子会社にESG投資信託における情報開示の
不足を指摘し、制裁金を課しました。
このように、グリーンウォッシュは主に欧米で問題と
なっています。フランスではグリーンウォッシュ広告を
出した企業に、そのキャンペーン予算の最大80%の罰金を
科す世界初の法規制が導入されました。日本では
「リサイクル率を偽る」などの明らかな虚偽があれば
景品表示法で罰せられますが、グリーンウォッシュを
特に対象とする法規制は未整備です。
なお、ISOの自己宣言のガイドラインであるISO14021
環境ラベル及び宣言-自己宣言による環境主張 では、
環境宣言をする際に「『環境に安全』『環境にやさしい』
『地球にやさしい』『無公害』『グリーン』『自然にやさしい』
『オゾンにやさしい』など、環境への配慮を大まかに
ほのめかす主張をしてはならない」とされ、その他自己宣言
による環境主張の原則が記載されており参考になります。
私たちは、根拠なく「地球にやさしい」と書かれた商品や、
なんとなく「ecoっぽい見た目」の商品を選んでいない
でしょうか。市民としての私達には、グリーンウォッシュを
注意深く見破る力が求められています。一方で企業人として
の私達には、グリーンウォッシュ的な宣伝をせず、真摯に
環境に向き合う企業倫理が求められています。
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メルマガの配信解除方法は以下をご覧ください。
http://pdca.co.jp/info/magazine/
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※当メールは送信専用です。お問い合わせのある場合はお手数
ですが、以下のメールアドレスまでご連絡お願い致します。
info@pdca.co.jp
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株式会社 パデセア 代表取締役 黒柳要次
東京都千代田区岩本町2-7-13 内田ビル4階
TEL:03-5829-5963
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特集:うわべだけのエコ~グリーンウォッシュ~
企業や人々の環境意識が高まるにつれ、環境に配慮した
製品・サービスに人気が集まるようになってきています。
これ自体は歓迎すべき事ですが、「環境に良いほど売れる」
という風潮は、新たな社会問題「グリーンウォッシュ」を
生み出しました。
◆グリーンウォッシュとは何か?
グリーンウォッシュとは、必ずしも環境に良いとはいえない商品
やサービスを、あたかも良さそうに見せかけることを指し
ます。これは「グリーン」(環境に配慮した)と「ホワイト
ウォッシュ」(うわべを取り繕う)を組み合わせた造語で、
消費者の誤解を招く表現を用いて、「この商品やサービスは
環境に良い」と思わせる手法です。
パッケージに緑の木々が描かれ、「天然由来の成分」と
書かれた商品があるとします。いかにも「eco」を感じ
させる外見です。しかしその天然由来成分は、環境に配慮
した方法で採取されたものでしょうか、それとも実際には
生物多様性を犠牲にして作った畑で採取されたもので
しょうか? 後者のような商品がグリーンウォッシュです。
グリーンウォッシュ製品を購入した消費者は、知らない
うちに環境破壊に加担してしまう事になります。「環境」
の名のもとに環境負荷の大きい商品に人気が集まる事は、
環境のためにもなりません。またグリーンウォッシュとの
指摘を受けた企業は信頼度が下がり、投資家からの評価も
落とすことになるため、長期的には企業の利益を損なう
ものでもあります。
◆グリーンウォッシュの事例
グリーンウォッシュと指摘された具体的な事例を観て
みましょう。
ヨーロッパのある航空会社は、2019年に「ヨーロッパで
最も温室効果ガス排出量の少ない航空会社」という旨の
広告を出しましたが、他社と比べ排出量が最小とする根拠が
不明瞭であったため、イギリスの広告自主規制機関ASAは
2020年に放送を禁止しました。
2019年、英国ではある飲食チェーンがストローを「100%
リサイクル可能な」紙製に切り替えました。しかしこの
ストローは実はリサイクルが困難で廃棄されているとの内部
文書が流出、批判を浴びました。
近年投資額を大きく伸ばしているESG投資でもグリーン
ウォッシュが問題となっており、「ESG投資信託」を謳い
ながら、ESGへの配慮が不足した投資先へ投資している投資
商品などが指摘されています。米国のSEC(証券取引委員会)
は、大手銀行の子会社にESG投資信託における情報開示の
不足を指摘し、制裁金を課しました。
このように、グリーンウォッシュは主に欧米で問題と
なっています。フランスではグリーンウォッシュ広告を
出した企業に、そのキャンペーン予算の最大80%の罰金を
科す世界初の法規制が導入されました。日本では
「リサイクル率を偽る」などの明らかな虚偽があれば
景品表示法で罰せられますが、グリーンウォッシュを
特に対象とする法規制は未整備です。
なお、ISOの自己宣言のガイドラインであるISO14021
環境ラベル及び宣言-自己宣言による環境主張 では、
環境宣言をする際に「『環境に安全』『環境にやさしい』
『地球にやさしい』『無公害』『グリーン』『自然にやさしい』
『オゾンにやさしい』など、環境への配慮を大まかに
ほのめかす主張をしてはならない」とされ、その他自己宣言
による環境主張の原則が記載されており参考になります。
私たちは、根拠なく「地球にやさしい」と書かれた商品や、
なんとなく「ecoっぽい見た目」の商品を選んでいない
でしょうか。市民としての私達には、グリーンウォッシュを
注意深く見破る力が求められています。一方で企業人として
の私達には、グリーンウォッシュ的な宣伝をせず、真摯に
環境に向き合う企業倫理が求められています。
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