◇パデセアメールマガジンVol.245◇排出量取引って何を取引するの?~4月から義務化されるGX-ETSとは~
2026/04/05 (Sun) 12:00
【配信テスト】
◇パデセアメールマガジンVol.245◇
排出量取引って何を取引するの? ~4月から義務化されるGX-ETSとは~
------------------------------------------------------------
新刊「ISO 14001:2026 改訂点と実践のポイント」発売!
https://pdca.co.jp/news/20260226/
新検定「脱炭素支援アドバイザー検定」2026年スタート!
https://datsuado.jp/
「環境法令検定過去問題集 2026年春夏版」発売!
問題数を過去4回→6回分に拡充しました!
https://ecohourei.jp/textbook/#mondaishu
環境法令検定対策オンラインセミナー(環境法令実務セミナー)
2026年7月18日実施 只今受付中!
https://ecohourei.jp/seminar-submit/
------------------------------------------------------------
特集:排出量取引って何を取引するの?
~4月から義務化されるGX-ETSとは~
2026年4月、日本の脱炭素政策は大きな転換点を迎えます。
これまで一部企業の自主参加で行われてきたGXリーグの排出量
取引制度(GX-ETS)が、ついに義務化へ移行します。
…といっても、ピンとこない方も多いかもしれません。そもそも
GXリーグとは何か、排出量取引とは何か。今回はできるだけ
わかりやすく解説します。
◆GXリーグとは?
GXリーグは、経済産業省が主導する企業の脱炭素と成長を両立
させるための枠組みです。
GX(グリーントランスフォーメーション、化石燃料から再エネ
への社会転換)を進めるため、多くの企業や大学が自主的に参加
し、どうすれば脱炭素しながら成長も行えるかを考えてきました。
その結果決まった目玉政策が、「温室効果ガス排出量が多い
企業による、排出量取引制度を作る」ということでした。
◆排出量取引制度とは?
非常にシンプルに言えば「温室効果ガスを出す量を大幅に減らした
企業は、減らせなかった企業からお金がもらえる」仕組みです。
A社とB社の2つの企業があるとしましょう。まずこれらの会社に
「来年は温室効果ガスをこれくらい出していいよ」という目標を
設定します。ここでは両社ともCO2を5000トン出して良いことと
します。言わば、1000トン入るからっぽの箱が、各社に5つ与え
られた状態です。
A社[ ][ ][ ][ ][ ]
B社[ ][ ][ ][ ][ ]
1年が経過しました。
A社は施設の更新や技術革新により、CO2排出量を4,000トンに
抑えました。先程与えられた1,000トンのCO2が入る箱は、5つ中
1つ余っている状態です。
一方B社はCO2を6,000トン出してしまいました。5,000トン分の
箱はすでにいっぱいで、1,000トン分あふれてしまっています。
A社[■][■][■][■][ ]
B社[■][■][■][■][■] ■
ここで行われるのが排出量取引です。B社はA社にお金を出し、
余っている1,000トン入る箱を買い、そこに溢れていたCO2を
入れます。つまり、A社の箱は4つ、B社の箱は6つになります。
A社[■][■][■][■]
B社[■][■][■][■][■][■]
これで両社とも「目標を達成できた」事になります。
A社は箱を1つ売って得たお金で、施設の更新や新技術開発に
かけた費用を補うことができます。
B社は「去年はCO2をたくさん排出したので、1,000トン分の
箱を買うために損をしてしまった、来年は排出量を減らして
損をしないようにしよう」と考え、省エネなどに力を入れる
ようになるでしょう。
こうして社会全体で温室効果ガスを減らしていくのが、
「排出量取引」の仕組みです。
◆GX-ETSとは?
GXリーグでの検討のもと創設された排出量取引制度(Emissions
Trading System:ETS)が、GX-ETSです。
GX-ETSは、2023年から企業の自主参加による施行期間が行われ
ました。この試行を元に制度設計を進め、2026年4月からは、
「前3年度平均で、CO₂直接排出量が10万トン以上となる事業所を
保有する法人」は、GX-ETSへの参加が義務付けられます。
直接排出量とは、自社内で燃料を燃やすなどして発生したCO₂
のみを指します。電力会社から購入した電気の発電時に発生した
CO₂など、社外で発生したものは含みません。したがって、義務化
対象は実質的には電力、石油、化学、セメント、鉄鋼、機械と
いった業種の大きな工場を持つ企業に限られ、全国でも300~
400社程度です。ただ、CO2排出量の多い企業が軒並み含まれる
ため、日本全体の排出量の約6割がカバーされる見込みです。
各社に割り当てられるCO₂の排出枠、先程の解説で言えば
「箱の数」は、過去のCO2排出量の実績をもとに決められ、毎年
1.7%ずつ減っていきます。ただし石油精製、セメント、電力と
いったエネルギー消費が特に多い産業については、生産量に比例
した「箱」を割り当てる別方式が取られます。
排出量取引自体は決して新しい発想ではありません。1997年締結
の京都議定書には国同士の排出量取引の仕組みがすでに取り入れ
られており、東京都と埼玉県では2008年から都県内企業による
排出量取引制度を開始しています。2005年にはEU、2015年には
韓国、2021年には中国でも企業による排出量取引制度が導入されて
おり、日本での導入は遅かったとさえ言えます。
排出量取引は「負担」ではなく、技術革新や省エネ投資を後押し
する仕組みでもあります。GX-ETSをきっかけに、日本企業が新しい
競争力を手に入れる可能性も大いにあります。変化の時代を、ぜひ
チャンスとして捉えていきたいものです。
------------------------------------------------------------
メルマガの配信解除方法は以下をご覧ください。
http://pdca.co.jp/info/magazine/
------------------------------------------------------------
※当メールは送信専用です。お問い合わせのある場合はお手数
ですが、以下のメールアドレスまでご連絡お願い致します。
info@pdca.co.jp
------------------------------------------------------------
株式会社 パデセア 環境法令検定事務局長
黒柳和志
東京都千代田区岩本町2-7-13 内田ビル4階
TEL:03-5829-5963
http://www.pdca.co.jp
e-mail info@pdca.co.jp
◇パデセアメールマガジンVol.245◇
排出量取引って何を取引するの? ~4月から義務化されるGX-ETSとは~
------------------------------------------------------------
新刊「ISO 14001:2026 改訂点と実践のポイント」発売!
https://pdca.co.jp/news/20260226/
新検定「脱炭素支援アドバイザー検定」2026年スタート!
https://datsuado.jp/
「環境法令検定過去問題集 2026年春夏版」発売!
問題数を過去4回→6回分に拡充しました!
https://ecohourei.jp/textbook/#mondaishu
環境法令検定対策オンラインセミナー(環境法令実務セミナー)
2026年7月18日実施 只今受付中!
https://ecohourei.jp/seminar-submit/
------------------------------------------------------------
特集:排出量取引って何を取引するの?
~4月から義務化されるGX-ETSとは~
2026年4月、日本の脱炭素政策は大きな転換点を迎えます。
これまで一部企業の自主参加で行われてきたGXリーグの排出量
取引制度(GX-ETS)が、ついに義務化へ移行します。
…といっても、ピンとこない方も多いかもしれません。そもそも
GXリーグとは何か、排出量取引とは何か。今回はできるだけ
わかりやすく解説します。
◆GXリーグとは?
GXリーグは、経済産業省が主導する企業の脱炭素と成長を両立
させるための枠組みです。
GX(グリーントランスフォーメーション、化石燃料から再エネ
への社会転換)を進めるため、多くの企業や大学が自主的に参加
し、どうすれば脱炭素しながら成長も行えるかを考えてきました。
その結果決まった目玉政策が、「温室効果ガス排出量が多い
企業による、排出量取引制度を作る」ということでした。
◆排出量取引制度とは?
非常にシンプルに言えば「温室効果ガスを出す量を大幅に減らした
企業は、減らせなかった企業からお金がもらえる」仕組みです。
A社とB社の2つの企業があるとしましょう。まずこれらの会社に
「来年は温室効果ガスをこれくらい出していいよ」という目標を
設定します。ここでは両社ともCO2を5000トン出して良いことと
します。言わば、1000トン入るからっぽの箱が、各社に5つ与え
られた状態です。
A社[ ][ ][ ][ ][ ]
B社[ ][ ][ ][ ][ ]
1年が経過しました。
A社は施設の更新や技術革新により、CO2排出量を4,000トンに
抑えました。先程与えられた1,000トンのCO2が入る箱は、5つ中
1つ余っている状態です。
一方B社はCO2を6,000トン出してしまいました。5,000トン分の
箱はすでにいっぱいで、1,000トン分あふれてしまっています。
A社[■][■][■][■][ ]
B社[■][■][■][■][■] ■
ここで行われるのが排出量取引です。B社はA社にお金を出し、
余っている1,000トン入る箱を買い、そこに溢れていたCO2を
入れます。つまり、A社の箱は4つ、B社の箱は6つになります。
A社[■][■][■][■]
B社[■][■][■][■][■][■]
これで両社とも「目標を達成できた」事になります。
A社は箱を1つ売って得たお金で、施設の更新や新技術開発に
かけた費用を補うことができます。
B社は「去年はCO2をたくさん排出したので、1,000トン分の
箱を買うために損をしてしまった、来年は排出量を減らして
損をしないようにしよう」と考え、省エネなどに力を入れる
ようになるでしょう。
こうして社会全体で温室効果ガスを減らしていくのが、
「排出量取引」の仕組みです。
◆GX-ETSとは?
GXリーグでの検討のもと創設された排出量取引制度(Emissions
Trading System:ETS)が、GX-ETSです。
GX-ETSは、2023年から企業の自主参加による施行期間が行われ
ました。この試行を元に制度設計を進め、2026年4月からは、
「前3年度平均で、CO₂直接排出量が10万トン以上となる事業所を
保有する法人」は、GX-ETSへの参加が義務付けられます。
直接排出量とは、自社内で燃料を燃やすなどして発生したCO₂
のみを指します。電力会社から購入した電気の発電時に発生した
CO₂など、社外で発生したものは含みません。したがって、義務化
対象は実質的には電力、石油、化学、セメント、鉄鋼、機械と
いった業種の大きな工場を持つ企業に限られ、全国でも300~
400社程度です。ただ、CO2排出量の多い企業が軒並み含まれる
ため、日本全体の排出量の約6割がカバーされる見込みです。
各社に割り当てられるCO₂の排出枠、先程の解説で言えば
「箱の数」は、過去のCO2排出量の実績をもとに決められ、毎年
1.7%ずつ減っていきます。ただし石油精製、セメント、電力と
いったエネルギー消費が特に多い産業については、生産量に比例
した「箱」を割り当てる別方式が取られます。
排出量取引自体は決して新しい発想ではありません。1997年締結
の京都議定書には国同士の排出量取引の仕組みがすでに取り入れ
られており、東京都と埼玉県では2008年から都県内企業による
排出量取引制度を開始しています。2005年にはEU、2015年には
韓国、2021年には中国でも企業による排出量取引制度が導入されて
おり、日本での導入は遅かったとさえ言えます。
排出量取引は「負担」ではなく、技術革新や省エネ投資を後押し
する仕組みでもあります。GX-ETSをきっかけに、日本企業が新しい
競争力を手に入れる可能性も大いにあります。変化の時代を、ぜひ
チャンスとして捉えていきたいものです。
------------------------------------------------------------
メルマガの配信解除方法は以下をご覧ください。
http://pdca.co.jp/info/magazine/
------------------------------------------------------------
※当メールは送信専用です。お問い合わせのある場合はお手数
ですが、以下のメールアドレスまでご連絡お願い致します。
info@pdca.co.jp
------------------------------------------------------------
株式会社 パデセア 環境法令検定事務局長
黒柳和志
東京都千代田区岩本町2-7-13 内田ビル4階
TEL:03-5829-5963
http://www.pdca.co.jp
e-mail info@pdca.co.jp