◇パデセアメールマガジンVol.247◇都会で雨の日に牛乳を流さない方が良いワケ~都市下水道の弱点~
2026/07/05 (Sun) 12:00
◇パデセアメールマガジンVol.247◇
都会で雨の日に牛乳を流さない方が良いワケ~都市下水道の弱点~
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特集:都会で雨の日に牛乳を流さない方が良いワケ~都市下水道の弱点~
「流しに牛乳などを捨てると川が汚れる」ことは現代ではあまり
なく、しかし汚れた水は下水処理場の負荷を高めエネルギー消費を
増やすため、水質汚濁ではなく気候変動を促進してしまう…前回の
メールマガジンでは、そんな意外な話をご紹介しました。
しかし現代でも「流しに捨てた牛乳が川を汚染する」場合がある
のはご存知でしょうか。それは2つの状況で発生します。「田舎の
古い建物」と「雨の日の都会」です。
◆田舎の古い建物
「田舎の古い建物は水処理が不十分で、川を汚染しやすい」
これは直感的にイメージしやすいでしょう。ではどのくらい古い
建物でこの危険性があるのでしょうか。
都市部では下水道が普及しましたが、人口密度の低い地域では
下水道ではなく、家庭や企業ごとに「浄化槽」が設置されています。
これは言わば小型の下水処理場で、水の汚れを微生物に食べさせて
減容および水との分離を行い、きれいな水を河川に排出する装置
です。
浄化槽は当初、トイレの汚水を浄化するために開発されました。
浄化槽により下水道のない地域でも汲み取り式ではなく水洗トイレ
が使用可能となり、快適性と衛生性が劇的に向上しました。トイレ
の水のみを浄化する浄化槽を「単独処理浄化槽」と呼びます。
しかし、生活が豊かになるにつれ洗剤等の使用量が増え、
台所、洗濯、風呂などの排水による水質汚濁が指摘されるように
なります。こうしてトイレ以外の排水も全て処理してから河川へ
流す「合併処理浄化槽」が開発されました。
単独処理浄化槽の設置は、2001年4月に浄化槽法で禁止され
ました。したがって築30年程度の建物でも、単独処理浄化槽が設置
されている可能性があります。つまり「流しに捨てた牛乳が川を
汚染する」わけです。
ご自宅や会社の浄化槽はどちらでしょうか。合併処理浄化槽は
マンホールが3つ、単独処理浄化槽は2つの場合が多いです。
築25年以上で、マンホール2つの浄化槽をお使いの場合は、交換を
検討する価値があります。単独処理から合併処理浄化槽への交換
には、多くの自治体が十万~数十万円の補助金を出しています。
◆雨の日の都会
「雨の日の都会は川を汚染しやすい」 田舎の古い建物とは逆に、
これは意外な印象を受けます。先進的な水処理をしている都市部で、
しかも天気が影響するのはなぜでしょうか。
浄化槽と同様、下水道にも2つの種類があります。
1つは「合流式下水道」。生活排水と雨水を1本の管でまとめて
流す下水道です。長所は建設費が安い事。しかし、大雨が降ると
下水道の水量が急増し、下水処理場に送り込めなくなるため、
未処理の水をそのまま河川に排出せざるを得ないという欠点が
あります。当然、これは雨水と汚水の混ざった水であり、「流しに
捨てた牛乳が川を汚染」し、水質汚濁を引き起こします。
この欠点を解消したのが「分流式下水道」。下水道と雨水管を
分離し、下水だけを下水処理場で処理し、雨水は直接河川に排出
します。建設費は掛かりますが、水質汚濁のリスクを大きく下げる
事ができます。
都市部では戦前から優先的に下水道の整備が進められました。
しかしこうした古い下水道は合流式下水道であり、現在もその設備
の多くが現役で使用されています。皮肉な事に、都市部は下水道を
早期に整備したがゆえに、水質汚濁のリスクを後世に残す事になり
ました。
東京はじめ都市部では、雨の日には川から異臭が漂います。これ
は合流式下水道が都市部に多い事が原因の1つです。国や各地の
自治体では分流式下水道への転換、あるいは合流式でも汚染を
抑える改修を行うなど、対策を進めています。
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※当メールは送信専用です。お問い合わせのある場合はお手数
ですが、以下のメールアドレスまでご連絡お願い致します。
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株式会社 パデセア 環境法令検定事務局長
黒柳和志
東京都千代田区岩本町2-7-13 内田ビル4階
TEL:03-5829-5963
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特集:都会で雨の日に牛乳を流さない方が良いワケ~都市下水道の弱点~
「流しに牛乳などを捨てると川が汚れる」ことは現代ではあまり
なく、しかし汚れた水は下水処理場の負荷を高めエネルギー消費を
増やすため、水質汚濁ではなく気候変動を促進してしまう…前回の
メールマガジンでは、そんな意外な話をご紹介しました。
しかし現代でも「流しに捨てた牛乳が川を汚染する」場合がある
のはご存知でしょうか。それは2つの状況で発生します。「田舎の
古い建物」と「雨の日の都会」です。
◆田舎の古い建物
「田舎の古い建物は水処理が不十分で、川を汚染しやすい」
これは直感的にイメージしやすいでしょう。ではどのくらい古い
建物でこの危険性があるのでしょうか。
都市部では下水道が普及しましたが、人口密度の低い地域では
下水道ではなく、家庭や企業ごとに「浄化槽」が設置されています。
これは言わば小型の下水処理場で、水の汚れを微生物に食べさせて
減容および水との分離を行い、きれいな水を河川に排出する装置
です。
浄化槽は当初、トイレの汚水を浄化するために開発されました。
浄化槽により下水道のない地域でも汲み取り式ではなく水洗トイレ
が使用可能となり、快適性と衛生性が劇的に向上しました。トイレ
の水のみを浄化する浄化槽を「単独処理浄化槽」と呼びます。
しかし、生活が豊かになるにつれ洗剤等の使用量が増え、
台所、洗濯、風呂などの排水による水質汚濁が指摘されるように
なります。こうしてトイレ以外の排水も全て処理してから河川へ
流す「合併処理浄化槽」が開発されました。
単独処理浄化槽の設置は、2001年4月に浄化槽法で禁止され
ました。したがって築30年程度の建物でも、単独処理浄化槽が設置
されている可能性があります。つまり「流しに捨てた牛乳が川を
汚染する」わけです。
ご自宅や会社の浄化槽はどちらでしょうか。合併処理浄化槽は
マンホールが3つ、単独処理浄化槽は2つの場合が多いです。
築25年以上で、マンホール2つの浄化槽をお使いの場合は、交換を
検討する価値があります。単独処理から合併処理浄化槽への交換
には、多くの自治体が十万~数十万円の補助金を出しています。
◆雨の日の都会
「雨の日の都会は川を汚染しやすい」 田舎の古い建物とは逆に、
これは意外な印象を受けます。先進的な水処理をしている都市部で、
しかも天気が影響するのはなぜでしょうか。
浄化槽と同様、下水道にも2つの種類があります。
1つは「合流式下水道」。生活排水と雨水を1本の管でまとめて
流す下水道です。長所は建設費が安い事。しかし、大雨が降ると
下水道の水量が急増し、下水処理場に送り込めなくなるため、
未処理の水をそのまま河川に排出せざるを得ないという欠点が
あります。当然、これは雨水と汚水の混ざった水であり、「流しに
捨てた牛乳が川を汚染」し、水質汚濁を引き起こします。
この欠点を解消したのが「分流式下水道」。下水道と雨水管を
分離し、下水だけを下水処理場で処理し、雨水は直接河川に排出
します。建設費は掛かりますが、水質汚濁のリスクを大きく下げる
事ができます。
都市部では戦前から優先的に下水道の整備が進められました。
しかしこうした古い下水道は合流式下水道であり、現在もその設備
の多くが現役で使用されています。皮肉な事に、都市部は下水道を
早期に整備したがゆえに、水質汚濁のリスクを後世に残す事になり
ました。
東京はじめ都市部では、雨の日には川から異臭が漂います。これ
は合流式下水道が都市部に多い事が原因の1つです。国や各地の
自治体では分流式下水道への転換、あるいは合流式でも汚染を
抑える改修を行うなど、対策を進めています。
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